• トップ
  • 働く人
  • 店舗流通ネットの支店長が語る、事業パフォーマンス向上と人材育成の関連性

店舗流通ネットの支店長が語る、事業パフォーマンス向上と人材育成の関連性

公開日:

更新日:

店舗流通ネットは「100の事業、100人のトップの創出」をビジョンに掲げ、事業を成功させるためには100人のプロフェッショナルが必要不可欠であるという考えに基づき、積極的な人材育成に取り組んでいます。
今回は、神奈川・大阪・名古屋に設けられた各支店に焦点を当て、各地域の商圏に基づいた営業戦略と、営業戦略に対する人材育成方針についてインタビューしました。
各支店がどのような人材を育てることに注力しているのか。そして、人材育成がビジネスの成長とビジョンの達成に、どのような効果をもたらすのか、各支店長に対するインタビューを通して探っていきます。

店舗流通ネット各支店の商圏に対する営業戦略

山野井 弘文(ヤマノイ ヒロフミ) / エリア事業部 横浜支店 支店長

2007年、店舗プレミアム(当時の店舗流通ネットのグループ会社)へ入社。飲食店の店長やエリアマネージャー、新店の立ち上げを複数経験した後、店舗流通ネットへ転籍。転籍後は、東京本社の営業職として、飲食店の出店支援を中心に活動。2020年、店舗リース事業部の部長へ就任し、営業部全体のマネジメントを行う。2023年4月、横浜支店長へ就任。これまでの経験を活かしながら、マネジメントや新規事業の営業戦略構築などに尽力

島田 良志(シマダ リョウジ) / エリア事業部 大阪支店 支店長

2008年新卒入社。東京本社にて飲食店の出店支援を中心に営業職に従事した後、非飲食のリーシングや店舗開発課の立上げを経験。2017年大阪支店への赴任と同時に大阪支店長へ就任。現在は、マネジメント業務を行いながら、金融機関とのやり取りやバックオフィス強化のための環境整備に尽力

大池 將央(オオイケ マサヒロ) / エリア事業部 名古屋支店 支店長

2016年新卒入社。入社当初から、飲食店の出店支援や飲食対応物件の取得などを経験。その後、マネージャー職となり、マネジメントを経験。2023年4月、名古屋支店への赴任と同時に、これまでの経験を活かし、支店の営業担当のスキル向上に努める

―各支店の人員体制やそれぞれの役割について教えてください

横浜 山野井:横浜支店は現在、私を含めて4名体制で業務を行っています。メンバーは主に2つの役割に分かれており、一方は取引のある店舗の管理を中心に営業全般を担当しています。もう一方は、私と一緒に今後の横浜支店が展開する事業のプロセスを構築しています。

大阪 島田:大阪支店ではバックオフィスを含め、7名体制で運営しており、その内4名が営業担当です。飲食店と飲食店以外のクリニックや美容室などの店舗を担当するメンバーに分かれ、それぞれが出店支援を行っています。

名古屋 大池:名古屋支店は全体で5名体制で、その内3名が営業担当です。営業担当の主な業務は、新規物件取得、駅近くの物件情報の入手、飲食企業への物件提案です。これらの業務において、各メンバーには重点的な役割を振り分け、それぞれが営業活動に取り組んでいます。

―各支店の商圏の特徴と、営業戦略を教えてください

横浜 山野井:横浜支店は、神奈川県内を中心に活動しています。神奈川県は、東京に次いで日本で2番目に人口の多い県ですが、駅近で集客の見込める飲食対応物件は、東京よりも圧倒的に少ないという特徴があります。そこで、横浜支店では駅近くの物件だけでなく、これまであまり挑戦してこなかったロードサイド物件での出店支援に力を入れることにしました。ロードサイド物件のメリットは、出店企業を大手企業に絞ることができ、大手企業の出店基準を把握することで、物件の良し悪しの判断が容易になり、営業活動がしやすくなるという点です。そのため、これまで以上に成約率の高い営業ができる可能性を感じています。実際に、この戦略を実行してから新たな顧客を順調に開拓することができています。

大阪 島田:大阪支店では、大阪、兵庫、京都をメインに活動を行っています。私たちは大規模マーケットである関東と、地方の小規模マーケットで必要となる「選択と集中」を取り入れた、中規模マーケットならではの戦略を意識しています。現在、飲食店は路面店、飲食以外の店舗は2階以上の空中階に特化した営業活動を行い、この戦略で大阪支店は今期で既存管轄店舗数100店舗が見えるところまで辿り着きました。着実に店舗数を伸ばせています。

名古屋 大池:名古屋支店では、飲食店の多い名古屋、金山、栄の3つの駅を中心に活動しています。隣接する岐阜県、三重県、静岡県もターゲットとしていますが、全体を見ても東京や大阪ほど大きな商圏ではありません。そのため、名古屋、金山、栄の主要3駅でいかに物件を取得できるかが重要になります。主要3駅での成約率を高めるためにも、今一番大切なことは、各顧客との信頼関係を築くことだと思っています。多くのアポイントを取ることよりも、各顧客に対して充分な時間をとることを意識しています。課題抽出から解決までしっかりと伴走し、事業パートナーとして頼っていただける存在となれるよう尽力しています。成果も着実に現れており、新規契約、見込み件数ともに増加しています。また、他の支店と比較して主要なエリアが少ないため、今後はロードサイドに出店することも検討しています。そのため、情報収集にも重点を置いています。

営業戦略を強化するための人材育成

―各支店で、営業戦略を強化するためにはどのような人材が必要だと考えていますか。それに伴い、どのような人材育成を行っているのでしょうか

横浜 山野井:新たなことにチャレンジしているフェーズなので、決められたことを行うよりかは、自らどんどん進むことのできる自走力のある人材が必要だと感じています。そのような人材を育てるためにも、目標などのゴール設定は一緒に行った上で、結果までのプロセスは、各自の考えのもと動いてもらう育成方法を取っています。支店は限られた人数で成果を出していかなければならないので、メンバーが迷っている時にはしっかりとサポートしつつ、自ら進んでいける力を養えるよう、各自のやり方を尊重しています。

大阪 島田:営業戦略の強化に向けて、支店長候補となり得る思考やスキルを持った人材を育成する必要があると感じています。その理由は、限られたリソースの中、中規模マーケットに対して効果的な営業活動を行うには、自立的に考えて行動することに加えて、効率的な手法に基づいて動ける能力が不可欠だからです。これらのことができる人材を育てるためにも、ある程度マニュアル化する部分は行った上で、自分で考える力を促進し、PDCAサイクルを回せる人材となるような育成を行っています。

名古屋 大池:先程お伝えした通り、名古屋支店では各営業担当の顧客数を絞り、各顧客にじっくりと向き合うという戦略を立てています。これは以前から私自身が感じていた課題なのですが、多くのアポイントを取ることを目標としてしまうと、営業を断られた際に理由を振り返ることなく次の案件に進んでしまいます。それでは営業のスキルは上がりません。難易度の高い物件を成約に繋げられるリーシング力や、飲食店や不動産業界の課題を解決できる思考力を高めるためには、成長サイクルの確立が必要です。
名古屋支店の営業担当は、入社からまだ1年ほどの経験の浅い社員が多いため、彼らのスキル向上のためにも、戦略は徹底して実行しています。また、営業の醍醐味は、顧客の課題を発見し解決するプロセスにあると思うので、彼らがやりがいを感じることは、結果的にパフォーマンスの向上にも有効だと考えています。

―これまでの経験の中で、みなさんが人材育成において参考にしている人物や出来事を教えてください

横浜 山野井:私は東京本社にいた頃、戸所社長の下で営業として働いていました。人材育成に関して戸所社長から学んだ点は数多くありますが、今一番参考にしているのは「任せる勇気」を持つことです。戸所社長は、各営業に一定の裁量を与え、自らの経験をもって学ばせ、思考力と行動力を育てていました。単純なPDCAサイクルではありますが、自分がマネジメントの立場になってからは、部下を信頼して任せることに勇気が必要であることを実感しています。ですが、私も戸所社長のように、ある程度のことは任せ、見守り、困っている時には適切なアドバイスで背中を押してあげられる上司でいられるよう、今後も意識していきたいと考えています。

大阪 島田:私も山野井さん同様に、戸所社長から学んだ点は多くありますが、今、特に意識しているのは、組織としての成長をシステマチックに考えることです。昔の当社の営業は、個人プレイヤーの集まりという独特な雰囲気があり、自由なスタイルで仕事ができる一方で、何事も自分で解決しなければいけないため、スキルのレベルがバラバラでした。戸所社長はそこを課題と捉え、ノウハウや情報の均一化から組織の成長を促していました。私も、自らの考えのもと、行動を起こす当時の良いところを残しながら、個人のスキルに依存しない組織としての成長を意識した教育を心掛けています。

名古屋 大池:実は、私はマネージャーになりたての頃、自身の経験や感覚に頼ったマネジメントを行っていました。そのため、うまくいかないことがあると、原因を探すことや解決策を見つけることに時間がかかってしまっていました。一方、入社当時の上司だった山野井さんや他のマネジメント層の方々を見てみると、数値管理を徹底し、数値を可視化させることで根拠のあるマネジメントを行っていることに気が付きました。「このケースはこのくらいうまくいく」といった指標やガイドラインを示すことは、部下が自身の行動を判断する材料にもなりますし、効率化を図り生産性を高めることにも繋がります。まだまだ改善の余地はありますが、そこを考えるのがマネージャーの仕事だと認識しているので、責任を持って取り組んでいきたいと思います。

ビジョン達成へ向けた支店の展望

―今後のビジョン達成へ向けた各支店の展望を教えてください

横浜 山野井:まずは、近い将来の目標として、横浜支店で重点的に取り組んでいる ロードサイド物件の取得とリーシングにおいて、経験と実績を積みながら、1~2年以内には当社のすべての支店で展開可能な仕組みを整え、パッケージ化する予定です。同時に、店舗リース事業やクリニックモールのマスターリース、物件取得にも力を注ぎ、支店全体の強化を図り、10年後には10億円の収益を達成できるようにしたいと考えています。それに加えて、ゆくゆくは埼玉や千葉、東北エリアにも新たな支店を展開していくことを目指しています。

大阪 島田:今後は、大阪から西のエリアでもTRNグループのサービスを提供できるようにするため、2030年までに福岡・神戸・京都・広島に拠点を設置する予定です。また、大阪支店を関西圏の中心となるトップオフィスに成長させるためには、営業やフロント業務だけでなく、バックオフィスの強化も重視し、体制面での改善を図りたいと考えています。組織の拡大には、人員の増加と増益、そして予算目標をコンスタントに達成する力が必要です。そのため、当社のビジョンである「100人のトップ」の輩出に貢献できるような人材の育成にも、さらに注力していきます。

名古屋 大池:当社では、「2040年までに税前利益1,000億円企業を目指す」というビジョンも掲げています。この目標に向けて、5年前後の期間で、名古屋支店を純利益10億円を達成できる支店へと育て上げたいと考えています。実現するためには、ストック収益の増額が最優先だと考えているので、ショップサポートシステムを活用した出店支援やロードサイド物件での出店支援など、投資案件を着実に増やしていく計画です。支店のメンバーに対しては、実務経験を積み、学びながら成長していただき、最終的には経営者の視点で業務を遂行できる人材になってほしいと願っています。


TRNグループのビジョン達成に向けて、各支店では、各々の商圏や体制に合わせた戦略を展開し、積極的な営業活動を行っています。さらなるビジネスの成長を促進するために、今後も人材育成に注力しながら邁進してまいります。

各支店の所在地

横浜支店
〒221-0835
神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2-23-5 銀洋第2ビル5階
TEL:045-620-7973

大阪支店
〒530-0001 
大阪府大阪市北区梅田1-2-2 大阪駅前第2ビル12階
TEL:06-6347-1381

名古屋支店
〒450-0002 
愛知県名古屋市中村区名駅4-14-10 柳橋Food Market7階
TEL:052-446-5588