
飲食業界では依然として深刻な人手不足が続いており、多くの飲食店経営者が「求人が集まらない」と悩んでいます。求人広告を出しても応募が来ない、来たとしても理想の人材に出会えない…。そんな課題を抱える店舗は少なくありません。
しかし、TRUNK本厚木に入居する「海鮮ビストロ&ビアガーデン ウオヒロ 本厚木店」では、なんと150名以上の応募を獲得。この結果は業界でも注目される成功事例となっています。
今回は、驚異的な応募数を実現した秘訣と、それが店舗運営にどのような影響をもたらしたのか。同店を運営する株式会社KSKの糟谷社長に、お話を伺いました。
目次
採用成功の鍵は「マーケティング力」と「物件力」

2024年4月、牛タンと牡蠣をメインに、クラフトビールや全国各地の地酒が楽しめる「ビストロKurosawa 武蔵小杉店」をオープン。
2024年12月には、TRN Groupが運営するTRUNK本厚木に、「海鮮ビストロ&ビアガーデン ウオヒロ」をオープン。新鮮な海鮮とともに、開放感あふれるビアガーデンが楽しめる新スポットとして多くの注目を集める
–出店場所に「TRUNK 本厚木」を選んだ理由を教えてください。
大きく3つの理由があります。まず、御社の『設備付き契約プラン』を利用することで、初期費用を抑えて開店できること。これはすごく魅力的でした。次に、物件の立地について求人の見込みデータをチェックしたところ、かなり良い結果が出ていたこと。最後に、今後の出店速度を加速するにあたって、本厚木駅前の新築ビル、さらに最上階に出店しているというステータスが、ブランディングとして良い印象を与えるだろうと考えたからです。
–求人の見込みデータを超える人数の応募があったそうですね。
最初の予想では、1ヶ月間で社員は3人、アルバイトは100人ほどの応募を見込んでいました。しかし、結果は想定を大きく上回り、求人掲載開始から約10日間で社員希望が5~6名、アルバイト希望はなんと168名にのぼりました。それだけ多くの方に興味を持ってもらえたのは、本当にありがたいですね。最終的に社員2名、アルバイト20名弱を採用しました。
–この驚異的な応募数を集めた要因は何だとお考えですか?
もともと求人広告にはかなり力を入れていて、何度もABテストを重ねながら、応募が集まりやすいフォーマットを作り込んできました。それに加えて、TRUNK本厚木の立地の良さや施設の新しさ、そしてグランドオープンならではの「新しいことに挑戦するワクワク感」が、多くの応募者を引き寄せたんじゃないかなと思います。
– SNSに掲載されている写真がとても綺麗でしたが、写真にもこだわりがあるのでしょうか?
応募者やお客様にお店の魅力を伝えるには、写真のクオリティがすごく重要だと思っています。実は、撮影を担当してくれているのは、1店舗目のお店で一緒に働いていた元スタッフなんです。彼の写真は本当に素敵で、お願いできてよかったなと思っています。こうして別の店舗でできた縁が今もつながっているのは、すごく嬉しいですね。
働きやすさが人を惹きつける—ウオヒロ流の教育と定着の仕組み

-採用後の教育で最も重要視されている点は何ですか?
アルバイトの方にも「ただのバイト」ではなく、“仕事”としてしっかり向き合ってもらうことを大切にしています。そのために、まずはマニュアルを読んで基本的な知識を身につけてもらい、社員がマンツーマンでフォローします。オープンの前後には私も店舗に足を運んで、細かいところまでサポートするので、安心して働ける環境になっていると思います。
それと同じくらい大事にしているのが、“楽しく働くこと”。やっぱり仕事が楽しくないと続かないですよね。だからこそ、社員とアルバイトが気軽にコミュニケーションを取れる関係づくりを意識しています。最近、アルバイトのスタッフから「社員と一緒に飲みに行ったんです!」という話を聞いて、すごく嬉しかったんですよね。そういうプライベートな交流があると、自然と距離が縮まって、職場でもいい雰囲気が生まれるなと感じています。仕事をする上での信頼関係はもちろんですが、「仲間」としてのつながりも大切にしたいと思っています。
-社員に対する指導はどのように行っていますか?
売上や数字については細かく話をしますが、それ以外の部分では過度に干渉せず、スタッフ自身が考えて行動できる環境づくりを意識しています。一人ひとりが責任感を持ち、主体的に動けるようになることが理想です。そのためにも、信頼関係を大切にし、スタッフが自分の役割に誇りを持てるような職場づくりを心がけています。
-では、長く働いていただくために工夫していることはありますか?
「シフトに入れない」「稼げない」といった理由で離職することがないよう、適正な採用人数を維持することを徹底しています。必要以上に採用してしまうと、シフトの競争が激しくなり、掛け持ちを余儀なくされるスタッフが出てしまうためです。適正な人数を保つことで、帰属意識が高まり、結果的にパフォーマンスの向上につながると考えています。
また、人手が不足した際は、他店舗から応援を呼ぶほか、私自身もシフトに入るなど、柔軟に対応しています。さらに、早めに求人をかけることで、無理のない体制を維持できるよう努めています。
-そのような採用と教育に力を入れたことで、店舗にどのような影響がありましたか?
お客様からよく、「スタッフが明るくて接客が良かった」というお言葉をいただきます。その言葉がスタッフのモチベーション向上に繋がり、店舗全体の雰囲気がより良くなっていると感じています。お客様とスタッフの間に良いコミュニケーションが生まれることで、『また行こう』と思っていただけるきっかけにもなりますよね。さらに、食べログやGoogleの口コミにも良いコメントが増えており、それを見て来店されるお客様も多いと感じています。
また、アルバイトから社員へとステップアップするスタッフも現れ、今後の店舗展開を一緒に進めていける人材が育ってきていることを嬉しく思っています。
–今後の店舗展開についてのビジョンを教えてください。また、店舗を運営するにあたって弊社に求めることがあれば教えていただけますか?
今後は、短期的なブームではなく、長く愛される店舗づくりをより意識したいと考えています。急激に拡大するのではなく、「負けないこと」を重視し、良い物件が出た際に勝負をかけて出店するスタンスです。また、アルバイトから独立開業までの経験を通じて得た集客や採用に関するノウハウを活かし、飲食店のコンサルティングという形で同業の方々にも価値を提供できればと考えています。同じ課題を抱える方は、ぜひ弊社のWebサイト(https://k-s-k-inc.com/)よりお問い合わせください。
TRUNK本厚木については、各テナントがそれぞれ努力されている印象を受けています。今後は、商業ビル全体としてテナント同士が手を取り合い、切磋琢磨できるような流れが生まれると嬉しいですね。例えば、テナント間の交流を深めるイベントや、施設全体でのプロモーション企画があると、より一体感が生まれるのではないでしょうか。個々の店舗の成功だけでなく、ビル全体が「ここに来れば面白い」と思われる場所になることが理想です。
-TRUNKシリーズについては現在ブランディング施策に注力している最中ですので、是非ご期待ください。本日は、ありがとうございました!今後ともよろしくお願いいたします。
TRUNK本厚木12F「海鮮ビストロ&ビアガーデン ウオヒロ」様 ご紹介


今回の取材にご協力いただいた糟谷社長が手掛ける「海鮮ビストロ&ビアガーデン ウオヒロ」では、豊洲市場や横浜中央卸市場から仕入れた新鮮な海鮮をふんだんに使用し、旬の牡蠣や魚介を中心に、海の恵みを存分に堪能できる絶品メニューをご提供しています。



お店はTRUNK本厚木の最上階、12階に位置し、ガラス張りの店内からは、厚木市街や周囲の絶景を一望することができます。昼は開放的な雰囲気の中で、美しい景色とともに食事を楽しみ、夜はライトアップされた街並みを眺めながら、特別なひとときを過ごせます。デートや誕生日などの記念日にもぴったりの空間です。さらに、テラス席も完備しているため、これからの暖かな季節には、爽やかな風を感じながら食事を楽しむのもオススメです!
営業時間
[全日] 12:00〜23:00(L.O. 22:00)
定休日
無休(年末年始変動あり)
喫煙
不可(店外・屋外に喫煙スペースあり)
カード
VISA / MASTERCARD / AMEX / DINERS / JCB
TEL
050-2030-5367
住所
神奈川県厚木市中町2-1-18 TRUNK本厚木12階C区画
「海鮮ビストロ&ビアガーデン ウオヒロ」様が入居されている、「TRUNK本厚木」に関する情報はこちら