今年で11周年を迎える新百合ヶ丘にある洋菓子店「Patisserie Etienne(パティスリーエチエンヌ)」。2019年には、新百合ヶ丘エルミロード地下1Fに新店舗もOPENし、新百合ヶ丘の人々に愛される洋菓子店です。
「エチエンヌ」のケーキを手掛けるのは、洋菓子世界大会の最高峰「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」で総合優勝の経験もある 藤本 智美(ふじもととしみ)シェフ。スイートアートデザイナーとして名を馳せる 藤本 美弥(ふじもとみや)さんのご夫婦で経営。ケーキや焼き菓子だけでなく、夏にはかき氷も手掛け、新百合ヶ丘の夏の風物詩となっています。
2店舗目をOPENする際に業務効率化を図るべく、アニーのPOSレジ「ninaposⓇ」を導入し、予約管理業務が画期的に変わったと話す藤本シェフに、スイーツに対する想いと共に洋菓子業界が抱える課題について語っていただきました。
目次
新百合ヶ丘北口の坂の先に見えてくる「Patisserie Etienne(パティスリーエチエンヌ)」
新百合ヶ丘駅北口を出て、8分ほどゆるやかな坂を下っていくと、緑あふれる街道沿いに登場するのが「Patisserie Etienne」。マンションの1階という立地にあります。お店の前には、可愛らしいテーブルやベンチが配置されており、夏はこちらでエチエンヌ特製かき氷を堪能することもできます。
店名は”天使”に由来、お店の至る所に登場する豚のキャラクターの秘密
店名を考える際、分かりやすさを意識したものの、なかなかピンとくるものがなく、知り合いに相談した藤本シェフ。そこで、「人間に近い天使の物語」の話を聞き、その物語に登場する天使の名前から「エチエンヌ」と名付けたそうです。
お店のキャラクターはヨーロッパでは幸福の象徴とされている豚にしたい、という美弥さんの意向もあり、店名の由来になった天使にあやかり、羽のある豚がお店のキャラクターになりました。
豚の名前は藤本夫妻が飼われている「BuBuCo」ちゃんと名付けられ、開業10周年を記念して、BuBuCoちゃんに因んだ商品も並んでいます。
エチエンヌのオーナーシェフ、藤本 智美(ふじもととしみ)シェフとは
藤本 智美(ふじもととしみ)シェフ
経歴
1990年 横浜プリンスホテルに入社
2003年 グランドハイアット東京ペストリー副料理長に就任
2006年 ペストリー料理長に就任
2011年 神奈川県新百合ヶ丘「パティスリー・エチエンヌ」開業
2012年 日本洋菓子協会連合会指導委員
受賞歴
1999年 第7回内海杯技術コンクール優勝
2000年 フランス「アルパジョンコンクール」ピエスアーティスティック部門優勝
2006年 「第10回クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2007」
日本予選アントルメショコラと飴細工のピエスモンテ部門にて優勝
2007年 「第10回クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2007」総合優勝
素材にこだわったケーキ、大切にしたのは「自然」と「調和」
白とピンクが基調となった、可愛らしい店内に足を踏み込めば、まさにそこはスイーツ好きの夢の世界。ショーケースには、藤本シェフこだわりの季節のフルーツを使ったケーキをはじめ、常時25種類ほどのケーキが並びます。季節によっては、ショーケースの半分以上が季節のフルーツを使用したケーキが並ぶことも。
その背景には、藤本シェフの「できるだけ生産者の見える素材を使いたい、自然体であることを大事にしたい」という想いがあります。独立してから、自ら産地へ足を運び、直接生産者と話す機会が増えたことで、農業の面白さと過酷さに触れ、自然の中で育まれた食のおいしさと強さに気付いたと語ります。
「アメリカンチェリータルト」780円(税込)
6~7月が旬と言われるアメリカンチェリーをふんだんに使ったタルト。アメリカンチェリーを噛んだ瞬間、弾ける甘みと瑞々しさが口の中に広がります。アメリカンチェリーが見え隠れするしっとりとしたタルトにカスタードクリームの組み合わせは、最高の一言。
「ブルーベリーチーズタルト」780円(税込)
糖分を丸ごと凝縮したような摘み立て大粒ブルーベリーとブルーベリーカシスのムース、それを相性抜群のチーズタルトの上に贅沢にあしらえば、生まれるのは至福のハーモニー。一粒一粒丁寧な摘花、選果作業を経て届けられるブルーベリーの自然の甘さを堪能できます。
「パリブレスト」600円(税込)
シュー生地を半分に切り自転車の車輪を表すと言われるフランス菓子、パリブレストですが、エチエンヌのパリブレストは、色鮮やかな柑橘を使い、爽やかに仕上げたクリームが初夏の訪れを感じさせてくれます。
「ガトーショコラ」486円(税込)
リボンが風に靡くかのような、柔らかい曲線を描くヘーゼルナッツのチョコレートデコレーションがひときわ目を引く、エチエンヌでも大人気のふわふわ食感のガトーショコラ。デコレーションの下には、チョコチップクリームが隠れています。
「エチエンヌのティラミス~父の日バージョン~」600円(税込)
国産のマスカルポーネクリームと風味豊かなコーヒーの調和が見事なティラミスは、口に含めばコーヒーの芳しい香りが優雅に広がる、コーヒー好きには堪らない一品です。舌でとろける滑らかさだけでなく、食感の違いを楽しめる工夫もされています。
ケーキだけでなく、焼き菓子に夏ならではのかき氷も種類が豊富
自然の素材を活かして作るのはケーキだけではありません。毎年、日差しが強くなってくる初夏の時期に登場するのが季節のフルーツを使ったかき氷です。かき氷の開始時期は、「エチエンヌ」公式のInstagramで知ることができます。
洋菓子店だからこそ作れるかき氷をテーマに誕生したのは、自家製サクサクロングパイが強烈なインパクトを与える「ミルフィーユアンサンブル」。フレッシュな完熟いちごは、農家さんと直接契約した、採れたて新鮮いちごを使用しています。フロマージュムースにカスタードクリーム、コンデンスミルクとまるでケーキのようなかき氷を味わえます。
さっぱりとした味がお好みなら、「佐賀県産ブラッドオレンジ」がおすすめです。甘さと酸味が凝縮された果肉が散りばめられており、氷をスプーンで掘り進めていくと、中から深紅色の果肉がごろっとまるごと登場します。
新作は「ピンクグレープフルーツとイズニー社のフロマージュブラン」。まるで冠のようなピンクグレープフルーツとフランスの老舗乳業メーカーイズニー社の濃厚なフロマージュブラン、そしてエチエンヌオリジナルティー杏仁が織りなす味は、爽やかでいて奥深い仕上がりに。セージシロップが味を引き締める良いアクセントになっています。
コンセプトは、「誰もが楽しめる、誰もが笑顔になれる。まるで、いつもそこに天使がいるような、遊び心が溢れる場所」。お客様を極力待たせることがないよう、動線を考慮して作られた広い店内には、焼き菓子やチョコレート菓子、パンなどが並びます。クッキー缶などのギフト仕様なものから、1人でちょっと贅沢時間を味わう用に、ばら売りにも対応しています。
藤本シェフに聞く、洋菓子店の課題やアニーのPOSレジ「ninaposⓇ」の魅力
クリスマスの予約管理業務が一新、一括管理できるレジの必要性を実感
藤本シェフ:2店舗目の出店を考えている時期に、展示会でたまたまアニーさんのブースに立ち寄りました。「ninaposⓇ」についてお話をお伺いする中、ちょうどその時期、POSレジの補助金制度があったことと、周囲からもアニーさんの評判を聞いていたことが決め手となり、「ninaposⓇ」の導入に至りました。
実際に導入してみれば、レジまわりの業務が一括で行えるようになった為、かなり助かっています。「ninaposⓇ」のありがたさを一番実感するのは、やはり洋菓子店最大の繁忙期であるクリスマスです。
クリスマスケーキの予約管理作業が格段に楽になりました。ネット予約をしていただいた情報は自動で登録されますし、今までお店を閉めてから行っていた作業がほぼほぼ無くなりました。帰りの時間も2時間程早くなったのではないでしょうか。
飲食店全般が抱える課題、人手不足と材料費などの高騰
藤本シェフ:洋菓子店だけでなく、飲食店全般に言えることですが、やはり人手不足と材料費や電気代の高騰は課題です。「ninaposⓇ」を導入するなど、効率化できるところは、効率化を進めていますが、機械化するにしても人の手は必ず必要です。これからは、人と機械とのバランスが大事になってくるのだと思います。
「考える」ことの重要性、考えることは自己の成長につながる
藤本シェフ:「エチエンヌ」というお店は、考える力を養わせてくれ、私自身を成長させてくれた場所でもあります。考える行為や経験を積むことは、自分の中の引き出しを増やし、必ずケーキ作りという場面でも役に立ちます。
例えば「あんずという素材を使いたい」となった時、自分の中の経験が多ければ多いほど、組み合わせのバリエーションが生まれますし、完成時の味が想像できるようになります。
だから「エチエンヌ」で働いてくれている若い子達にも、「ninaposⓇ」の導入で残業が減った分、「色々なお店に自ら足を運んで、自らの舌で味わう経験を積みなさい」と伝えています。
信頼しているからこそ、末長いお付き合いを希望
藤本シェフ:アニー担当者の方とは、ありがたいことにお友達のように親しいお付き合いをさせていただいております。勿論、質問や意見がある時は、はっきりと伝えさせていただきますが、親身に信頼して付き合える関係には感謝しています。叶うなら、末長いお付き合いを希望いたします。
洋菓子店の課題解決を図る「ninaposⓇ」の機能
●情報の一元化による売上・予約管理で、接客サービスの向上を図れる顧客・販売管理
●徹底した発注・在庫管理に基づく無駄のない製造管理
●レジ業務の簡素・効率化に伴うミスの削減、サービス力向上、クレーム回避
など、様々な面で「ninaposⓇ」は、店舗の課題解決に貢献します。
「ninaposⓇ」の詳細について知りたい方は下記バナーをクリックください。
自ら産地に赴き仕入れた厳選した四季折々の果実を使い、自然の尊さをスイーツという形で表現する藤本シェフのこだわりと想いが詰まった「Patisserie Etienne(パティスリーエチエンヌ)」。地産地消につながるよう国産のものを使用したフルーツケーキ作りの挑戦は続きます。次は一体どんな挑戦をしてくるのかと、季節ごとに新しい顔を見せる「エチエンヌ」から目が離せません。
そんな素敵なお店をサポートするのは、「ninaposⓇ」を取り扱う株式会社アニー。店舗流通ネットとアニーは、引き続き手を取り合いながら、「明日の街、もっと楽しく。」を胸に、製菓・製パン業界に寄り添って参ります。
店舗情報
Patisserie Etienne(パティスリーエチエンヌ)
住所:神奈川県川崎市麻生区万福寺6-7-13 マスターアリーナ新百合ヶ丘 1F
営業時間:10:00~18:00
定休日:月曜日、火曜日(不定休)
URL:https://www.etienne.jp/
アクセス方法:小田急小田原線 新百合ケ丘駅北口 徒歩8分