主食なのに!?もち麦の驚くべきダイエット効果・効能~1ヵ月食べてみた結果~
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今回は、もち麦の効果・効能とともに、僕が実際に1ヵ月間もち麦を食べて行ったダイエット方法と結果をご紹介します。
目次
もち麦とは?
「もち麦」とは、もち性の大麦のことをいいます。大麦には「もち性」と「うるち性」があり、もち麦とよく似た「押し麦」は、このうるち性の大麦を加工したものです。
「もち麦」はアミロース含有量が少なく、アミロペクチンというデンプンが多いため、粘りが強くもちもちした食感になります。対して「うるち麦」は、アミロペクチンとアミロースの2種から構成されているため、粘りが少ないプチプチとした食感を味わえます。
「もち麦」は精麦時に外皮を一部残しておくのが一般的ですが、「押し麦」は外皮を完全に取り除きます。大麦を精麦後に蒸して押したものが「押し麦」になるのです。
このとき、もち麦は外皮を取り除いていないので、押し麦よりも大麦β-グルカンを多く含んでいます。
白米・玄米・押し麦・もち麦、カロリーと栄養成分比較
では、もち麦はどのくらいダイエットに優れているのでしょうか。他の主食と比べてみましょう。参照:文部科学省 食品成分データベース|日本食品標準成分表2020年版(八訂) / 大麦・もち麦|はくばく
もち麦は、他の米や麦に比べ、圧倒的に食物繊維が多いことが分かります。食物繊維は、身体の中で消化されず、そのまま大腸に運ばれ排泄されます。これにより、肥満、糖尿病、大腸がんのリスクを低下させます。
食物繊維は2種類、水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」があり、大麦はどちらもバランス良く含まれています。特に水溶性の食物繊維である「大麦β-グルカン」がたっぷり含まれており、便秘解消に期待ができ、腸内環境を整えてくれる働きがあります。
また、もう一点注目したいのはタンパク質の量と糖質の量。普段よく食べる白米より14gほども糖質が少なく、タンパク質量は他のものと比べても多いことがわかります。
では、もち麦の効果と効能をさらに詳しく見ていきましょう。
もち麦に期待できる効果・効能
◎大麦β-グルカンによる「セカンドミール効果」
もち麦に含まれる水溶性食物繊維の「β-グルカン」は、体内に入ってきた糖質の吸収を抑える働きがあり、食後の血糖の急上昇を防いでくれる働きがあります。
「β-グルカン」のすごいところは、この効果が次の食事まで続くこと。これを「セカンドミール効果」といいます。朝にもち麦ごはんを食べることで、昼に好きなごはんを食べても血糖値の上昇が抑えられるのです。
◎大麦β-グルカンによる生活習慣病の改善に期待
もち麦を継続的に食べることでこれまでの研究結果では、血中コレステロールの低下作用、血糖値の上昇抑制作用が明らかとなっており、生活習慣病(2型糖尿病・高血圧・脂質異常症など)の予防・改善効果だけでなく心血管疾患、がんおよび脳血管疾患などの予防に効果があるとされています。
◎整腸作用で便秘解消
食物繊維には、不溶性のものと水溶性のものの2種類があります。不溶性の食物繊維は腸のぜん動運動を促進し、水溶性の食物繊維は、腸内で善玉菌のエサになり善玉菌を増やします。もち麦は、不溶性の食物繊維と水溶性の食物繊維をバランスよく含むので、腸内環境の改善に効果的です。
もち麦ダイエットの効果は!?やり方と結果
もち麦の茹で方・炊き方
もち麦は、茹でる方法と炊く方法、どちらでもおいしく食べることができます。茹でる場合は、沸騰させたお湯で20分ほど茹で、ザルにあげ、水でぬめりを取ります。また、茹でる際に小さじ1程度のお酢を入れると、もち麦独特のにおいが取れます。1度に多くの量を茹でておくと、小分けにして冷凍できるので便利です。食べるときは電子レンジでチンして解凍すればOK。また、白米と同じように炊飯器で炊くこともできます。その際水の量は、もち麦1合に対し300mlを加えます。もち麦は洗わなくても大丈夫ですが、もち麦のにおいを抑えたい方は洗った方が◎ 白米にもち麦を何割か混ぜて炊く場合は、まず白米を洗い、お米の分量に対し通常通り水を入れます。その後もち麦を入れ、入れたもち麦の重さの倍量の水を入れることで調整できます。
ダイエットのやり方
普段食べているお米の一部もしくは全部をもち麦に変える。これだけです。もち麦は独特のクセがあるので、もち麦が初めての方や、もち麦のクセが少し苦手な方は、もち麦と白米を1:1にするか、3割をもち麦にするのがおすすめです。 僕は、週に4回ほど、夕食を「もち麦のみ+おかず」に変えました。茹でる前のもち麦の量は50~100gほど。おかずは気分に応じて、好きなものを食べました。
ダイエットの結果は・・・?
81.6kgから約1ヵ月で76.9kgになりました。4.7kgのダイエットに成功です! 毎日もち麦を食べるのは大変かと思うかもしれませんが、最近だと、コンビニでもち麦入りのおにぎりも売っているので、ランチの白ご飯の置き換えに手軽に活用できるので便利です。スープにも入っていたりします(ちなみにコンビニのもち麦おにぎりは、セブン-イレブンのものがおいしかったです)。
感想とまとめ
僕は、冷凍すると水っぽくべちゃっとしてしまう白米が苦手なのですが、もち麦は食感がしっかりしているので、べちゃっとせず、食べていて満足感もありました。
低カロリーなものや、主食でないものに置き換えるダイエットとは違い、通常通りに食べることができるので継続しやすいこと、健康的に続けられることもメリットです。
また、漬物と一緒に食べることで、相乗効果をもたらすのでおすすめです。漬物は、植物性の乳酸菌が含まれている発酵食品で、もち麦の整腸作用と血糖値上昇抑制効果をさらにパワーアップさせます。
ちなみに、もち麦にお茶漬けの素をふりかけてお湯を入れて、漬物を一緒に食べるとおいしかったです。お茶漬けといっても、白米とは違い、食感のあるお茶漬けに仕上がるので、しっかり満足感があります。
もち麦は、コストパフォーマンスの高さも魅力。ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
おまけ
痩せた理由は正直なところ、レコーディングダイエットによるカロリー調整、運動などの効果も相まってのものだと思います。
ダイエットに大事なのは、食事と運動。食事だけで簡単に痩せられればいいですが、やはり健康的に痩せるためには両方欠かせません。そこで最後に、僕が今回1ヵ月のダイエットで行った運動を貼っておきます。ぜひ、もち麦とともに取り入れてみてください。ぬまぬま
前田 佳織
管理栄養士 健康食育シニアマスター
東京糖尿病療養指導士(CDE)
ヘルスケアIT系ベンチャーで特定保健指導、クリニックでの糖尿病栄養指導をなどを経験。
現在は、健康食育シニアマスターとして「ごはんとお味噌汁中心のお米生活で健康的にキレイに人生が豊かになる食べ方」イベント企画やセミナーで伝え、メニュー提案なども行う。
「ご飯を食べて痩せた!」、「おいしく食べてお腹から痩せた」と大好評のプログラムのお問い合わせは
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■参考文献
大麦食品を用いた機能性の検証
大麦β-グルカンって何?|大麦の魅力|大麦生活公式サイト|大塚製薬
楽しく学ぼう大麦のこと「大麦探検島」|大麦食品推進協議会
大麦研究ライブラリー|おいしい大麦研究所
「セカンドミール効果って?」|大塚製薬